動画制作・撮影編【ゲイン】ゲインは電子的な明るさ調整

ゲイン

ミスの許されない撮影現場でなぜプロのカメラマンは失敗しないのか?あなたが知っておくべき7つのチェックポイント。それは

『シロ・シ・ア・ゲ・ブレ・ピン ND』

です。

今日は4番目の『ゲ』=ゲインについてです。

目次

ゲインとは?

ゲインとは?

ゲインは、アイリスと並んで明るさを決定する機能です。

前回、アイリスについてお話ししたとき、明るさの調整には

撮影時に明るさを調整する2つの方法

①光学的な調整
②電子的な調整

の二つがあって、アイリスは①の「光学的な調整」である。とお話ししました。今日、お話しするゲインは②の「電子的な調整」をおこなう機能です。

電子的に明るさを調整する

アイリスは、レンズについている『アイリス羽根』を閉じたり、開いたりすることで、明るさを調整しました。これに対してゲインの方は『CCD』と呼ばれる(カメラの目)の感度を上げて、明るさを調整します。

ちょっと分かりづらいですね。

レンズから入った光は、電気信号に変換されて記録されます。その際に、その電気信号を増幅して、画面を明るくしてくれるのが、ゲイン(GAIN)という機能です。

ISOとは違うのか?

デジタルカメラで静止画を撮ったことのある方は、感度と聞くと『ISO』という単位を思い起こされるかもしれません。

もともとISO という単位は、フィルムカメラを使っていたときのフィルム感度の単位として使われていました。現在もその名残りがあって、デジタルカメラでは、ISOという感度表記が使われています。なので、ISOとゲインの違いは

デジタルカメラでは=ISO
ビデオカメラでは=ゲイン

だと覚えておきましょう。現在では、どちらも電子的な調整であることは、同じです。

ゲインはどんなときに使う機能?

ゲインはどんなときに使う機能?

さて、それでは、ゲインって、どんなときに使うのでしょうか?

ビデオカメラの明るさを決定する3要素

ゲインは、アイリスを開放状態にしても、なお、画面が暗い場合に使います。ビデオカメラの明るさを決定する要素には

ビデオカメラの明るさを決定する要素

『アイリス』
『ゲイン』
『シャッタースピード』

の3 つがありました。

映像を明るくするために、シャッタースピードを遅くする。という方法も考えられます。しかし、フリッカー対策で、シャッタースピードは、1/100秒に固定しないといけません。

そして、あまりシャッタースピードをスローにすると、被写体によっては、流れるような塊の映像になってしまいます。

シャッタースピードは固定しないといけない

そこで画面を明るくする方法として上がってくるのが「ゲインを使って明るくする」というやり方です。

ゲインを使って電気的にカメラの感度を上げていきます。

「ゲインで感度を上げられるなら、明るさの調整はゲインだけでもいいんじゃないの?」って思われそうですが、じつはそうではありません。

できるだけゲインで感度を上げたくない理由

その理由は、ゲインには「感度を上げれば上げるほど、その副産物として『砂嵐みたいなノイズ』が発生する」という弱点があるからです。

ゲインを上げることは、電気的に増幅する。ということです。暗い場所でも撮影できるので、とても便利な機能なのですが、その一方で、電子的に調整するために、画質が荒れてしまう、という弱点があります。

無理やりセンサーの感度を上げて感度を上げるので、なるべくゲインは使いたくない。というのが、カメラマンの本音です。

ゲインを使うのは、アイリスの後

ゲインを使うときは、まず、アイリスで調整する努力をします。

でも、まだ、どうしても暗い。そしてND フィルター(この後のブログで説明します)も使っていないということを確認した上で、使うようにしてください。

ちなみに、みなさんが自宅のビデオカメラを使って、オート撮影をするとき、暗い場所では勝手にゲインが入ってしまうことがありますので注意が必要です。

ゲインの豆知識

ゲインの豆知識

この講座では、業務用ビデオカメラを使う前提でお話ししています。ここでは、最新のセンサー回路のゲインやデシベルという単位について、お伝えします。

センサー回路の進歩がめざましい

近年、カメラのセンサー回路は進歩がめざましいです。

最新カメラは、以前のビデオカメラに比べるとゲインをあげてもノイズが目立たなくなってきています。このことは、高級なカメラになると、より傾向が顕著になります。

ただ、目立たなくなっているといっても、ゲインを上げる=画質が下がる。という図式は変わりません。なので、できるだけ使わないようにするというスタンスは同じです。

ゲインの単位=0db(デシベル)

ゲインの単位についても述べておきましょう。

ゲインの単位はdb(デシベル)です。でも同じ0db なら、どのカメラでも同じなのかというと、そうではありません。

ゲインはセンサー感度なので、同じメーカーさんでもセンサーが違うと、同じ0db でも明るさが違います。同じメーカーでもそうなのですから、違うメーカーさんになると、もっと違います。

どこかで統一される日がくると分かりやすいのですけどね。

ゲインの設定方法

ゲインの設定方法

さて、最後に設定の仕方です。

ゲイン調整.jpg

ゲインの設定は、上のGAIN ボタンと、その下の︎L/︎M/︎H でおこないます。

GAIN を使う際には、まずGAIN と書かれたボタンで、AUTO とMANUAL を切り替えます。

基本的にMANUAL で撮影します。

マニュアルで設定しておくもの

◼︎L=(Low)
◼︎M=(Middle)
◼︎H=(High)

については、事前に数値を設定しておきます。というのは、撮影の設定は、この3つしか操作できないからです。

私の使っているカメラでは、

︎L=(0db)︎M=(6db)︎H=(18db)

に設定することが多いですが、当日、現場に状況を見て、あまりにも暗ければ、撮影前にもっと高い数値を設定しておきましょう。

たとえば、

︎L=(9db)︎M=(12db)︎H=(24db)

のように、高めの数値を設定しておくのです。

撮影の現場で、一番注意を払うのは、明るさです。シャッタースピードやホワイトバランス、フォーカスなどは、最初に設定すれば、あまり変化がありません。

が、その一方で、明るさに関してだけは、不意の変化が起きやすいです。なので『アイリス』や『ゲイン』には、常に注意を払いながら、撮影をするようにしましょう。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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