採用動画は、就活生や中途採用を目指す人にとっては、企業を知る情報源として、動画視聴は、もはや当たり前。逆に、動画のない企業は敬遠されるくらいです。
今や、当たり前の採用動画。でも、作りが悪いと、見てもらえないどころか、逆にイメージダウンになる恐れもあります。
そこで、今回の記事では、採用動画のメリットや、その効果、また制作事例や料金相場について、ご紹介します。
採用動画とは?使う意味は

採用動画は、新卒者向けの採用活動において、その需要が高まっている動画のジャンルです。
遠方に住んでいて、すぐに見学にいけない就活生にとっても、有用な情報源です。
(1)メディアの中心・スマホで配信できる
(2)採用動画を使うことで5つのメリットがある
(3)動画があるなしで、志望度が70%上昇する
(1)メディアの中心・スマホで配信できる
かつてメディアの中心と言えばテレビ。ですが、現在ではスマートフォンの試聴時間がテレビを上回りました。
「就職活動におけるスマートフォンの活用と採用動画視聴に関するアンケート調査(レバジーズ・プルークス/2021年)」(https://proox.co.jp/topic/11366/)によれば、1日で5時間以上スマホを利用すると回答した就活生が最も多い割合でした。
また、アンケートに回答した就活生の内、約60%が「YouTubeで採用動画を見た」と回答しています。
1日5時間以上スマホを利用すると回答した就活生が最も多い
このアンケートからも、採用動画は、就活生の一番身近なメディアであるスマホへの配信を通じて、効果的に企業をアピールできるコンテンツであると考えて間違いありません。
(2)採用動画を使うことで5つのメリットがある
YouTubeで公開した採用動画は、幅広い対象に視聴してもらうことができます。
①企業の知名度とイメージの向上
②雰囲気など言葉にしにくい情報を伝えやすい
③就活生が実際に働いている様子をイメージしやすい
④就活生の不安を取り除ける
⑤ミスマッチを防ぎ採用後の定着率アップにも寄与する
採用動画は、職場の雰囲気や働いている人の情報が、分かりやすく伝わります。
採用動画を見た学生は、実際に自分が職場で働く様子をイメージしやすいので、不安を取り除ける点もメリットです。
加えて、採用動画を見ることで、就活生は、その企業が自分に合っているかを判断しやすくなります。ミスマッチを避けられるため、採用後の定着率アップにもつながります。
(3)採用動画のあるなしで、志望度が70%上昇する
前述した、採用動画視聴に関するアンケート調査では、就活生の約90%が「採用動画があった方がいい」と回答しています。
●就活生の約90%が「採用動画があった方がいい」と回答
●就活生の約70%が志望度が上昇と回答
●就活生の約40%が選考参加や内定承諾の決め手になったと回答
そして、約70%が採用動画を見たことで志望度が上昇したと回答しました。
約40%の就活生は、採用動画を見たことが選考参加や内定承諾の決め手になったと回答しており、アンケート結果からは採用動画の強い効果をうかがい知ることができます。
採用動画の種類

採用動画の例をご紹介します。
①会社紹介動画
②インタビュー動画
③体験入社・オフィスツアー動画
④アニメーション動画
①会社紹介動画
会社紹介動画は、企業の事業内容や魅力を伝える採用動画です。
写真や言葉だけでは伝わりにくい職場環境を、動画を使って、直感的に理解できるようにします。
また、動画演出で、企業イメージを高めることもできます。インパクトのある強い印象を残すことで、就活生の興味・関心を引きつけます。
②インタビュー動画
インタビュー動画は、社長や社員をインタビューをメインにした採用動画です。
その企業で働く社員から語るエピソードや体験談に、就活生が共感し、入社後のイメージをしやすくなります。

働いている人の声って重要だよね

はい、お客様の声と同じく、信用度を高める効果があります
社長のインタビューも同様です。
企業を代表する人物からの生のメッセージは、就活生に人材像や企業ビジョンをストレートに伝える武器になります。
③体験入社・オフィスツアー動画
体験入社・オフィスツアー採用動画は、業務内容やオフィス内の雰囲気を伝える内容です。たとえば、ある社員の一日に密着取材といったドキュメンタリータッチで進行します。
就活生は、テレビ番組を見る感覚で鑑賞できるし、実際に働く様子をイメージしやすいです。

長い説明より動画の方が確かに良いね

そうなんです。動画の方が退屈しません
オフィスツアー動画は、オフィス内の様子や職場の雰囲気といった情報の確認に役立ちます。
④アニメーション動画
セキュリティーの問題なので、社内を映すことができない。
出演することに前向きな社内のスタッフがいない。
と言う場合があります。それでも、採用動画を作りたいという場合、3つの手段があります。
顔を映されないように、着ぐるみを着て出演する。
俳優を雇って、社内のスタッフを演じてもらう。
全てをアニメーションにして、動画を構成する。
ただ、社外の人間が演じる場合、実際に入社した後、「出演していた人はどこにいるんですか?」と問題になる場合も予想されるので、その場合には、着ぐるみか、アニメーションでの構成にすることをオススメします。
採用動画の制作事例【新卒採用動画】

新卒採用向けの採用動画制作事例を3つご紹介します。
❶かっこいい会社紹介事例
❷インタビュー動画制作事例【新卒採用動画/会社説明会向け】
❸体験入社・オフィスツアー動画制作事例
❶かっこいい会社紹介事例
かっこいい会社紹介動画は、企業のコンセプトやビジョンを強く印象づける内容のものが多いです。
・パーソル
・貝印
・RFA digital Brains
ひとつずつご紹介しましょう。
パーソル
●タイムラプス
●上空からのカメラングル
●テロップとナレーション
を重ねた、CM風動画です。
実写とエフェクトを組み合わせて、会社の理念とメッセージを伝えています。
貝印
シーンの早い切り替えとインタビューを組み合わせた動画です。
●一眼レフカメラの撮影で、バックのボケ感
●動いている被写体をジンバルで撮影
●全編にわたる小気味の良いBGM
で、スピード感を演出しています。
RFA digital Brains
●社内環境や福利施設をトランジション(場面転換)に使う
●人物の静止画とジンバルを使った動きの組み合わせ
●効果的なエフェクト
「尖ったヤツだけをスカウトしていきたい」という代表取締役の言葉が印象的な採用動画です。
どの動画も、インタビューも盛り込みながら、企業として重要なメッセージを就活生に伝えています。
採用動画だからといって堅苦しくなることもなく、編集上の演出が施された『かっこいいイメージ』に仕上がっています。
❷インタビュー動画制作事例【新卒採用動画/会社説明会向け】
インタビュー動画は、新卒採用向けの会社説明会におすすめの動画手法。
パワーポイントを使った説明だけより、実際に働いている社員の生の声が聞けるため、メッセージがしっかりと就活生に届くメリットがあります。
・パナソニック
・ヒビノグループ
・カルビー
こちらも、ひとつずつご紹介しましょう。
パナソニック
拠点ごとに、それぞれ入社4年〜10年の中堅社員にインタビューをしています。
異なる部署の仕事を、6人の登場人物が説明することで、幅広い仕事が存在しながら、それぞれが働きやすい環境であることをアピールする動画に仕上がっています。
ヒビノグループ
新人からベテランまで、幅広い年齢その従業員の方達が、出演しています。
さらに、音響/販売/映像/サービスという4つの事業で働く、それぞれの人たちが、会社で働くやりがいや、働きやすい環境であることを自分の声で述べています。
新人をベテラン勢がサポートする社風が伝わる動画です。
カルビー
Q1.入社を決めた理由
Q2.現在の仕事内容
Q3.カルビーの魅力
Q4.将来の目標や夢
Q5.カルビーのさらなる成長に向けて
Q6.会社が求める人物像
手をあげろ、挑戦者。というコピーから、チャレンジできる風土が伝わる動画です。
インタビュー動画は、動画視聴時間が長め(10分くらい)ですが、編集上の演出で、見ていて苦になる作りではありません。
❸体験入社・オフィスツアー動画制作事例
体験入社の採用動画は、社員の1日に密着するドキュメンタリータッチのものが多いです。
また、オフィス内を紹介するオフィスツアー動画も合わせてご紹介します。
・ジャパネットグループ
・株式会社転職動画(Amazon Japan編)
・大津赤十字病院
こちらも、ひとつずつご紹介しましょう。
・ジャパネットグループ
ジャパネット社員の1日を追った動画です。
同じ【新卒採用】というカテゴリーでも、採用部署ごとに社員のインタビューをおこなうなど、きめ細かい情報提供をしています。
このパターンは、VSEO(動画のSEO)を意識した手法としてオススメです。
・株式会社体験入社
体験入社・職場見学ができる転職サイト『体験入社』を開発・運営する株式会社体験入社さんの動画です。
Amazon、ソフトバンク、SmartHRに、体験入社した方をフーチャーした内容を1分程度のティザー動画にまとめています。
・大津赤十字病院
パワーポイントの3Dを使ったオフィスツアー動画です。
病気を扱う性質上、ネガティヴな印象を持ってしまう可能性がある職場環境をPowerDirector3Dバーチャルツアーという手法を用いて、取っ付きやすい印象に変化させている面白い動画です。
ドキュメンタリータッチの採用動画は、『情熱大陸』(TBS)のような、テレビ番組を見る感覚で見ることができます。
オフィスツアー採用動画は、施設内をくわしく紹介することができます。特に、今回、ご紹介したパワーポイントを使った動画は、採用動画を制作する予算削減には、非常に効果的です。
全ての動画に共通するのは、感情移入がしやすい、という点で共通しています。
採用動画制作の料金相場

採用動画制作の料金相場についてご紹介します。
ケース別の採用動画制作の料金相場
ケース別の採用動画制作の料金相場についてご紹介します。
料金相場=30〜50万円
制作期間=1ヶ月
エフェクトを使用するシーンが多く、その分料金が高め。編集時間は1ヶ月。
料金相場=20〜30万円
制作期間=2週間
素材をつなぐ編集が主体で、比較的安価。編集期間も2週間程度。
料金相場=30〜50万円
制作期間=1ヶ月
密着期間により予算が変動する。シナリオが必要な場合は、その分予算が必要。
料金は作業範囲や求めるクオリティによって変わる
採用動画制作の料金相場は、求めるクオリティによって変わってきます。
採用動画制作に、高いシナリオ力や演出力を求めれば、クオリティの高い動画ができる一方で、作業量は増えるため、料金相場は高くなります。
ただし、採用動画を魅力的にするためには、必要なコストだとも言えます。
ある程度高いクオリティを保持したままコストを下げたい場合は、作業範囲を狭めることを検討しましょう。
例えば、インタビュー動画を長尺で撮影しておき、編集だけを外注することで採用動画制作のコストを抑えることが可能です。
採用動画を内製するか?外注するか?

良い人材確保に、採用動画は必須です。
そこで、自社で内製か?それとも外注か?迷っている採用担当者の参考になればと思います。
質の高さを重視するなら外注一択
どうしても予算がない場合の注意点は?
質の高さを重視するなら外注一択
テレビ番組やCMほどではないにしろ、クオリティの高い採用動画制作を求めるなら、外注一択です。
採用動画制作の作業は、企画・撮影・編集ですが、すべての工程で、専門技術者とそうでない方の差が大きく出るから、です。
実際に、最初は自分で作っていたけど、外注してみたら「やっぱりプロは違う」というという言葉を何度も聞きます。
専門技術を持つ社員を育成することも可能ですが、それには、たくさんの時間と高価な機材が必要になります。
初期投資のコストだけでも大きな負担なので、高クオリティの採用動画を制作できる会社に、丸投げするのがおすすめです。
どうしても予算がない場合の注意点は?
どうしても予算をかけたくない。というかかけられない場合は、内製する以外に選択肢がありません。
ただし、クオリティの低い採用動画は、かえって就活生からの評判を落とします。
動画制作は、撮影や編集だけではありません。どんな動画にするのか?企画やシナリオが必要です。全ての要素をきちんと学ぶ必要があることを忘れてはいけません。
採用動画とは?まとめ

採用動画のメリット・効果、制作事例や料金相場についてご紹介しました。まとめると
(1)メディアの中心・スマホで配信できる
(2)採用動画を使うことで5つのメリットがある
(3)動画があるなしで、志望度が70%上昇する
①会社紹介動画
②インタビュー動画
③体験入社・オフィスツアー動画
❶かっこいい会社紹介事例
❷インタビュー動画制作事例【新卒採用会社説明会向け】
❸体験入社・オフィスツアー動画制作事例
・パーソル
・貝印
・RFA digital Brains
・パナソニック
・ヒビノグループ
・カルビー
・ジャパネットグループ
・株式会社転職動画(Amazon Japan編)
・大津赤十字病院
質の高さを重視するなら外注一択
どうしても予算がない場合の注意点は?
でした。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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